戦場のメリークリスマス
大人になってから観て良かった。
こんなん人間とか、時代があるていど成熟してたり、寛容じゃないと、受け取ることのできるメッセージの量が全然違う。公開当初の世の中のリアクションはどうやったんやろう。
きっと高校生の時とかに背伸びして観たとしても、「戦争はやっぱ悲しいなぁ」くらいの気持ちにしかならへんかったんちゃうかなぁ。
戦争中の"国籍を超えた友情"とかいうありきたりやけどやっぱりグッとくる関係はもちろん、他人に対する好意とか、そこまでには至らない気持ちとか、そもそも「この気持ちはなんなのか?」みたいな感情とか、興味とか。坂本龍一演じるヨノイ大尉のモヤ付きが痛いほど伝わってきた。
決して演技が上手いとは言えないけど、もうそれも込みで愛おしく思える何か。
言語化したり、カテゴライズすると、つまらなくなってしまう感情とか事象ってあるよなぁ。
4Kリマスター版で映画館で見たけど、やっぱあの音楽を広い空間で聴くのは非常に心にきた。
悲しくて、でも目を離せなくて、決して忘れたくない出来事が、森の中で起こっている。世界の片隅で、命を燃やして人生の鐘を鳴らす人がいる。そんな音楽。
デヴィッド・ボウイじゃなくて、お前がミスターローレンスなんかい!って思わずトムにつっこんでしまったけど。トム演じるローレンスの「違う。あなたは間違っている。われわれはみんな間違っている」というセリフも印象的。冒頭にしてクライマックスみたいな言葉。すごすぎ。
戦争がもたらす熱狂ってなんなんでしょうか。もしかしたら、オリンピックがもたらす熱狂と実はそんなに違わなかったりしそうで怖いです。